北アフリカの古代ローマ都市には、モザイク画だらけで、それはそれは当時のローマ「市民」、「ローマ化するパワー」やモザイク職人チームの根性に感心するわけですが、(芸術度ももちろん)
現在のイタリアの教会であらゆるところに荘厳にはめられている石の芸術
オプス・セクティルOpus Sectile がやはりすごいと思う。
確かにはめいしのモザイク画もすばらしいです。マイクロモザイクとかいって、
1-3mの石をはめました、といった作品も根性がすわっててすばらしい、としかいえませんが
「石を切る」という段階においては、技術が必要だと思うんですよね。
簡単な例
そして、ビザンティン時代(初期キリスト)に開花したという意味もわかるのが、
こちらのほうが模様・・・モザイクはだいたいが画。ギリシア&ローマ神話の神々の様子を描く必要もなくなり、
教会とお墓施設のかざりとなれば、幾何学模様がいっそう発達しますものね。
古代モザイク王国のチュニジア(たくさん残っているという意味では)に当時1-4世紀あたりのオプス・セクティルがないなーと思っていましたら、ありました。
ウティカに。
ウティカってカルタゴができる前からフェニキア人が入植していた町。
ローマ人がローマ化して、ローマ都市跡とフェニキア人のネクロポリス(墓)がよく残っています。
ウティカでこのオプス・セクティルがみれてとってもうれしかった。
これ、紀元後2-3世紀のもの。そのまま。
卑弥呼が生まれる前からこの技術、ご覧ください!
チュニジアの最高級ホテルのロビーなどで、こんな石の芸術がみられますが、
日本なんかでぜったい無理ですね、そんな予算のゆとりのあるホテルなんかないでしょう。
まだまだ黄色めの大理石ががっぽがっぽ出るチュニジアならではの石の文化。
ゆたかー。
大理石でバスタブつくり、洗面所をオプスセクティルほどこしちゃう家ありますからね・
ゆたかー。
石、モザイクの工房にいくたびに「もっていきたい・・・・」送料・・・・
と思うのでありました。
現地の石の作品は、たまげるほど安いんです。3-5万円でモザイクテーブルが買えます・