今でこそイスラム教、(北アフリカにイスラムがはいったのは7世紀以降ですが)、
ワインを大きく生産しないものの、実はサハラ以北の北アフリカってすばらしくワイン生産に適しているんでしょうね。
チュニジアのローマモザイクのモチーフにディオニソス(ギリシア神話でのバッカス)がどれだけ多いことか。
ディオニソスの彫像もちっこい子供時代(いつもスッポンポン)から青年のときまでいくつもいくつも見られるし、博物館に通っていた私はもう、大変見慣れまして、ディオニソスに親しみをおぼえます。
ワインの神様として固定観念になっていますが、
ワインの神様としてディオニソス(バッカス)が台頭する前は蜂蜜時代があったみたいですね。
葡萄という果物はおおもとのギリシア世界にとって土着の果物ではなくて、
ワインは南ロシアあたりからギリシアにやってきたとされています。
よってワインが来る前・・・ワインがギリシアで一般化する以前、広く飲まれ神々に捧げられていた飲み物は
蜂蜜酒だったそうで、ディオニソスを崇拝する人々は山にこもって「ミルクと密」だけを飲んでくらしたといいます。
そして、たとえば、ディオニソスはトラキアの妖精ブリサ(蜂蜜)に、「ミルクと密」で育てられたというような話もあります(ギリシア神話のこういう極端さがたまらなく好きです)ので「蜂蜜のディオニソス」という名もあるそうですね。
話がずれましたが、フェニキア時代、そしてローマ時代の北アフリカの時代はわんさかわんさかワインがつくられたようで、あっちでもこっちでもディオニソス信仰があったと思います(蜂蜜のあとの)。
そういうわけで、いったんアラブやオスマントルコによって保留にされてたことがありますが
北アフリカのワインって案外、、、、歴史古い。紀元前9世紀あたりにはフェニキア人によって生産活動開始、ローマ人によってさらにいっそうヒートアップ。飲み方は現代とは違って水でたっぷりうすめるんですけど。
いいたいことは、北アフリカワイン、しっかりおいしいものあります。
近代になって、フランス人、スイス人、いろいろはいってせっせとワイン生産しています。
個人的には赤ワインはアルジェリアのものがレベル高い、
ロゼは全体的にOK、食前と食後にがぶがぶ。
白はやはり・・・・チュニジアのケリビア・ワイン。
おためしあれ!